2018_06
30
(Sat)22:40
これは、今回の猪飼さんの個展で、1、2のできではないかな、と。
DMの花入でもある。
 
 
 
P6308183.jpg 
 
俑の女性像をイメージして作ったとのこと。
それもあってか、伊賀の花入れを思わせる。
全体の姿なりやざんぐりとした削り目なども面白い。
 
釉は、灰釉と緑釉・黄瀬戸。
白っぽいところが灰釉。
まえにも書いたけど、灰釉と織部・黄瀬戸は、ほとんどお目にかからない組み合わせ。 
一つの造形物のなかに同居させるには、かなり困難な組み合わせ。
というのも、焼成方法が、還元と酸化で相反しているから。
それを一つにしたのが、この花入れ。
 
P6308185.jpg 
 
この花入れだけでもかなり面白い。
けど、さらに・・・
P6298141.jpg
灰釉の壺と並べてみると、もっとくっきりする。
まったく、対照的。
この灰釉の壺の轆轤がひける猪飼さんが、この花入れも。
灰釉の壺は古典のなかに現代が息づいているが、花入は現代のなかに古典が息づいている。
どちらも、床の雰囲気、部屋の雰囲気をかえ、支配するオーラを持っている。
 
これもあり?(笑
P6308177.jpg 
 
「せまいよ~」by いちま
 
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2018_06
30
(Sat)22:08
6/6~6/12の阪急梅田本店の個展に出ていた、猪飼さんの茶碗。
やっと、昨日届き、今日使ってみた。 
 
灰陶緑釉彩茶碗
P6298160.jpg 
 
黄色っぽい灰釉に、五本、ねじったような緑釉がかけてある。
緑釉はとても大胆。
釉もだが、ボディもおもしろい。
 
とりあえず、このあたりを正面に。 
P6308206.jpg 
 
P6308210.jpg 
 
P6298152.jpg 
 
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P6298155.jpg 
 
すくなくとも3、4方向を正面にできそうな茶碗。
くねくねとなっている感じが面白い。
奧さんが言うには、ヘタに轆轤をひいた感じ。
軸が定まらず、くねくね・・・。
織部っぽいひずみとも違っている。
よくもまあこんな造形ができたものだなあ、と感嘆する。
その、軸がぶれたくねくね感を強調するような、あるいは、しっくりくる、ねじれた緑釉。
緑釉も絞りのようになっているところもある。これは偶然ではなく、そのように意図してしている。
口辺やところどころに鉄釉がすこし飛ばしてある。
灰陶緑釉彩というとなんかややこしいけど、簡単に言えば、黄瀬戸茶碗。
こんなねじり模様を入れたら、やすっぽい、おもちゃのような茶碗になってしまいそうだけど、釉薬の品の良さと深み、このくねくねボディがとてもおもしろく、大胆で素晴らしい茶碗にしている。
この緑釉のねじりやボディはポップで今っぽさもある。それでいて、落ち着いていて、品もあり、ひょうげてもいるが、風格さえ感じられる。
 
手触りもとてもいい。
つるつる。なんとなく、べっこう飴のような手触り。
軽く、あたたまりやすい。
土は瀬戸の土。
 
P6298144.jpg
茶だまりに灰釉のビードロができている。
画像ではなんかみどりっぽく見えるが、茶色。
奧さんの言うとおり、このビードロを緑釉にしなかったところもいい。緑釉をこのまま滴らせて茶だまりにビードロを、というのは凡庸。
茶だまりの削りとビードロがずれているところも面白い。
見込みの削りも、螺旋のようになっている。
見込み全体が茶色っぽい黄色。
緑釉はねじれていない。なかの緑釉もねじれていたら、きっと落ち着かないことだろう。
お茶をはくと、お茶のみどりがとても鮮やかに映える。
P6308229.jpg
が、画像ではあまりぱっとしない。
 
P6298146.jpg  
お茶を点てると、緑釉が滴ってたまったよう。
 
高台と高台周り。
P6308220.jpg
とても面白い高台。
高台脇のビードロはいうまでもないが、畳付にもつるつるのビードロができている。高台と爪のすきまにできたのだ。
高台も中心にはなくて、この画像で言うと、やや左に寄っている。
高台周りは、とくに灰釉に流れがみられて、これも見所になっていて面白い。
黄瀬戸の釉は灰系なのだが、それを感じさせてくれる。
 
P6298170.jpg 
 
P6308196.jpg
蔦金輪寺と。
 
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P6308228.jpg
 
いろいろと見所があるが、とてもすっきりしている。
そこもいい。
見た目も素晴らしく、手取りや触れた感じもよい。 
うちにある猪飼さんの茶碗のなかで、最高の茶碗。
非の打ち所がなく、これ以上いうことがない。
買う方は気楽なものだが、これを作った猪飼さんの技量を思うと、言葉がない。
「すごい」という言葉を僕はほとんど使わないし、使いたいとも思わないが、この茶碗はすなおにすごいな、と感嘆するばかり。
こけおどしがないところもすごい。
哲学的な「知足」とはちがう、造形的な茶碗。
 
2018_06
29
(Fri)22:52
今日、やっとどいた。
6/6の猪飼さんの個展の、花入れと茶碗。
なんか、もう、待ちくたびれて興味が失せるところだった(笑

2018_06
19
(Tue)21:51
特別な茶碗なので、年越し茶の時だけに使うことにしていた青瓷の茶碗。 
 
ふつう、青磁と書くけど、これは「青瓷」。
ボディが磁器ではなく、土だから、と、買ったときに猪飼さんからの答え。
確かに、磁器ではなく、土。 
P6147935.jpg 
 
それにしても、分厚い青磁釉とダイナミックな指のあと。
ふつう、青磁は、こんな風に青磁釉はかけない。
高台の削りなども、磁器のものではなく、土ものの削り。
 
P6147937.jpg 
 
P6147938.jpg 
 
P6147939.jpg 
 
口辺は波打ち、全体の姿なりもひずんでいる。
こうしいうところも土ものの造り。
土もののボディに、青磁釉をかけてみました、とのこと。
ただ、土ものといっても、天目がひずんだような姿。
天目をひずませるなんて。
このへんも猪飼さんらしい。
 
口辺は釉が途切れたり、また、すこし窯変して米色になっているところもある。
 
P6147940.jpg 
 
それでいて、見込みの底は球体のよう。
まんまるで、映り込みがとても美しい。
 
青磁にしては透明感がないなぁ、と思う人もいるかもしれない。
たしかに、その通りで、透明な青磁ではない。
これは、マットな色を使っているのではない。
青磁釉のなかにとても細かい無数の泡を閉じ込めることによって、透明感を殺している。
そのせいか、手触りも、うちにもう一つある猪飼さんの透明度の高い青磁とは違っている。
とてもなめらか。すべすべした感じ。
無類の、なめらかで、つるつるとした手触り。
 
P6147927.jpg 
 
あらためて、使ってみると、光によってさまざまな色合いに変化。
手触りもよい。
こうやって自然光の元で使うのは久しぶり。
年越し茶の時はくらい電球色の光のなかなので。
と、そんな使い方宝の持ち腐れ。
やはり、猪飼さんの釉薬は自然光のなかで、複雑な変化を楽しむのが一番。
 
P6147943.jpg 
 
あらためて、自然光の元で使ってみて、やはり、これは茶碗の王。
格が高い。
黒楽にも匹敵。
知足と並べても遜色ない。
 
P6147929.jpg 
 
P6147949.jpg 

2018_06
13
(Wed)21:30
猪飼さんの茶碗などの棚を新設。 
猪飼さんの茶碗、あまり季節を限定にせず、いつも見えるところに置いておいて、その時々の気分で選んで使おうか、とふとそんな気になったので。
こうして並べてみると、とても見応えがある。
飾っておいても映える。
こちらのテンションもかなりあがる^^
また、常設しておくととくに好ましいものもあることがわかった。
釉調がわずかな光の変化に伴って顕著に移り変わっていくものがあるのだ。
季節によって、時間によって、光は変わっていくので、それに伴う茶碗の表情の変化を楽しまないでどうする?
もちろん、どんな茶碗でもそれなりに変化するが、猪飼さんの場合釉薬がとても特徴的、個性的なので、ことにその変化が著しものも少なくない。
そこがよくて買ってきた、というのもある。
 
さて、こんな風に並べてある茶碗のなかで、今回使いたくなったのは、これ。
P6137895.jpg 
総梅花皮茶碗
 
茶碗の外も見込みも高台にも、どっぷりとカイラギ。
ここからしてかなり個性的でおもしろい、と思った。
ことに見込みのカイラギが美しく、しかもまるで満開の桜のようなので「桜花皮」と表記したくなる、とか、以前ブログで書いていた。
なので、自然に使う時期も、春、桜の頃、と限定してしまっていた。
今年はぜんぜん使わなかったので、使いたくなった、というのもある。
 
P6137894.jpg 
 
使っていて、ふと、これを夏に使ったら・・・と思いついた。
するとこの白いカイラギは、雪のよう。
春には桜なのだから、「雪月花」の雪花と。
あと月があれば、いいわけだけど、軸に月下湖水図がある。
その軸を飾れば、「雪月花」のお茶となる^^
雪花にみどりの松(お茶)とでもするか。
また、茶碗のかたちは夏向きではないと言えばないが、しかし、カイラギのさらさらとした肌触りは蒸した季節や暑い季節にはとてもよさそう。
しかも、お茶が冷めやすい。カイラギで見込みの表面積が通常の茶碗とくらべるとおおきくなっているせいだろうか、あるいはざらざらとしていて茶筅が使いにくいせいだろうか、なんとなくお茶が冷めやすいことに気づいた。夏にはもってこい。
 
釜は、富士釜とは相性がいい。かたちとやはり、雪だから?
笹地紋胴締めとはちょっとどうかな・・・。
雲龍とも面白そう。
雲龍釜の雲龍は、雨を降らしている龍。その雨が、なぜか、手元では雪に^^ というわけ。
 
見込みは、画像ではあまりはっきりしないが、桜の季節には見られない色もみられた。
ラベンダーのような色。 
P6137891.jpg 
 
お茶、ラベンダーのような色、茶碗の地の色と三層になっていた。
P6137904.jpg 
 
とどうじに、やはり、満開の桜をおもわせる。
それも面白いか、と。
 
P6137893.jpg 
茶入れは蔦よりは、独楽染め付けがしっくり。
 
茶道具として作られた茶碗ならそれなりに季節感とかカタどおりのこともあるようだけど、猪飼さんの茶碗をそんな風に使うのは勿体ないので。
 
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