2017_10
21
(Sat)21:41

台風21号の接近が早まったので、今日、京都へいく予定だったのを中止。

ただ、菓子がピンチなので、午前中に奥さんが京都へいって菓子を買ってきてくれた。

台風に降り込められたときのために、食材などを買い込んできて、午後からゆる茶。 

 

湯が沸くのに時間がかかるので、まず、釜から。 

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濡らすと、「もり山」はこれまたなかなか風情がある^^

ちょうど雨なので、れいの、貫之の「白露も・・・」の歌の雰囲気。

 

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頼んだほかに、奥さんが見繕ってきてくれた菓子。 

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栗きんとん  亀屋良長

材料は、栗と砂糖だけ。

ちょっと甘めだけど、なかなか悪くないか。

雨もあり、奥さんの都合もあり、京都駅近辺だけだった。

 

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お疲れで、寝てしまった奥さん(笑

いつものことといえばいつものことだけど。

(こんだけの道具が揃うようなお茶会で、ごろっ、ZZZZ・・・って。ふつうなら、絶対、できない(笑)

 

茶碗、飴釉茶碗(虚室さん)と替えに、古唐津。

古唐津は、「村雨」としようかと前から思っているが、なぜか、雨の日につかいたくなる。

「村雨」は釉薬の具合が、雨のようでもあるので。

 

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それにしても、お茶会などではなく、ふつうに、うちで、日常的に、このくらいの道具でお茶ができるのは、なんとも、しあわせというか^^

リーマンショック以前なら、とても、手に入るような道具ではないだろう。

20年ちょっと前、楽美術館へいったとき、ちなみにおいくらぐらいですか?と聞いたら、1千ン百万くらいです(正確におぼえていないので)と答えが返ってきた。新品の、当代の黒楽茶碗、一碗の値段だ。

あるいは、京都大丸で、茶道具の古道具がでていて、そのなかに、吉左右衛門の筒の黒楽があったが、たしか、800万くらいだったかな・・・。

そのとき、とてもじゃないが、縁がないなぁ、と思ったものだ。

(その当時は、茶碗しか興味がなかったのでほかの道具の値段はしらない)

 

ところが、ここにきて、こんな調子で、いろいろ手が届くようになった。

吉左右衛門の楽茶碗はまだ持っていないが、まあ、同クラス(価格はさておき)の道具(だろう)。

 

考えてみれば、いくら何代にもわたって培われてきた技術による、素晴らしい茶碗だったとしても、茶碗一碗、1千何百万だの、馬鹿げた話。

ほんと、そんな馬鹿げた時代やったんやなぁ、あの頃は、と。

 

ある意味、いまのネットオークションは、宝の山。

一方、関心のない人、関係のない人にとっては、ゴミの山(笑

ただ、宝の山とはいっても、玉石混淆。石ころも、非常に多い。ニセモノ、ではなくても、石ころもほんとにたくさん。でも、その石ころも、誰かにとっては、宝かも(笑

石ころと玉を見分ける目があって、自分の好みがよくわかっているなら、それなりに気にいるよい物が、バカげた値段ではなくて、手に入る。

 

と、いうような話しを奥さんとしたり。

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今回の鶴首釜についても。

初めて見たときから、奥さんも、綺麗といっていた。

動かしがたい姿、線をもった、唐物のような釜だと。

あと、知足と比較して、話したり。

 

こういう道具を、美術館でも博物館でもなく、特別なお茶会でもなく、うちで気楽なゆる茶で目の前にして、しかも使いながら、いろいろ話すのは、なかなか、たのしい^^ 

 

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午後3時くらいに始めて、気がつくと日が暮れていた。。。

(釜のことばかり書いてるが、今日の画像は、水指しも^^ 光や角度によってこんなにも艶や色あいが変化するというのが、よくわかる)

 

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2017_10
20
(Fri)21:09

台風が来る前に、軸を掛け替え。

いったん、風早中納言の桐の軸にしたが、鶴首との相性がイマイチ。

風早中納言の軸は、萬字釜、菊桐棗、独楽棗、茶碗は白菊などがよかった。

風早中納言はやめて、予定していた軸に。 

 

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秋山路という軸。

ま、本物ではないと思うので、画家名はナイショ(笑

 

タイトルどおり、秋の山路を描いた南画。

面白いのは、秋の山路だというのに紅葉らしい紅葉がほとんど描かれていない。

そのくせ、岩肌や衣類、家などが渋い紅葉の色をつけてあり、絵全体に紅葉した秋の雰囲気。

それが面白いので、手に入れた。

ただ、手に入れたのは雲龍釜といっしょで、春だった。届いて見てみたときは、なんとも、これは、やっちゃったかなぁ・・・と。でも、まあ、秋になればそれなりによくなるかも、とちょっと期待していた。

掛け軸というのは、画はもちろん、表装に至るまで、けっこう、というか、かなり季節を重んじているようで、季節外れのものはどんなにいい絵でもよいように見えない。不思議といえば不思議、面白いといえば面白い。

で、この秋山路。

先日、10月はじめ頃に一度だしてみたが、そのときもイマイチ。これはますますヤバイとおもいつつ、今日だしてみると、これはこれで悪くない。

前見たときはガチャガチャしすぎだった表装が、落ち着いていて、画が引き立っている。

すくなくとも、春やこの前のように画を殺していない。また、むさ苦しくない。

 

それに、すっきりしている鶴首には、このくらいの軸がいい感じ。

 

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濡れた釜も、紅葉したみたいに赤いのもいい(画像は昨日の)。

かわくと茶色くなってしまうが。

釜のカタチは、富士釜ほどはないにしろ、山といえば山。蓋も赤いので、釜と蓋で紅葉した山と見立てる。

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 白露も時雨もいたくもる山は 下葉のこらず色づきにけり 

 

と、ここで、『古今』の貫之の歌。

釜は、まだ、下葉こらず色づいていない守山^^

いや、釜なので、「漏る山」というのはいいような、わるいような銘だが、なんか、漏る山というのが気に入ってしまっていて。

笠取山とか、小倉山とか、龍田山とか、あと、まあ、吉野とか、紅葉の名所の山はいろいろあるけど、なんか、この貫之の歌もよくて。

 

ついでにいえば、水指しも、見る角度によっていろいろに見える。

「東光」という銘が碌々斎さんによってつけられているが、曙の赤を見たのだろう。

でも、今回は、紅葉ということで。

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茶碗と薄茶器はこれ。 

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茶碗は、猪飼さんの黄瀬戸。

薄茶器は、正玄さんの竹大吹雪。

替え茶器は、宗哲さんの溜薬器。

 

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これも、秋の色。

しかも、竹という素材と、すっきりしているところが、鶴首と相性がいい。

 

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黄瀬戸も秋の色。

もともと、今ごろ使っていた。

白菊にしろ、このあたりの道具と取り合わせても引けをとらないところも、いい。 

 

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菓子は、若菜屋さんの栗納豆。

(食べてから、写真を撮り忘れたことに気づいて・・・。なので、食べかけ^^)

ほかに、ときわ木(かぎ屋政秋)。

オーツ麦ビスケット(どこかの輸入品)。

 

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庭はまだこんな感じで、どうだんがすこし色づきはじめただけだけど。

(なつはぜと小さい紅葉は夏の間も色づいていた)

ゆる茶は、秋山路ということで^^

 

それにしても、ほっとした。

10月前半、ちょっと、力みすぎたせいか(笑

このくらいのテーマで、さらっと取り合わせるのが、気も楽で楽しい。

 

でも、まあ、風早中納言には、萬字釜、などなど、取り合わせがなんとなく決まってきたので、それはそれでよかったけど。

 

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替え茶碗、念のため、白菊をだしておいてみた

が、黄瀬戸がよかった。

 

2017_10
15
(Sun)21:37

昨日掛け替えた、寄松祝の軸に、今日は菊水の釜で。PA153894 (384x512)

 

菊水は例によって、鳴りが、持っている釜で一番賑やか。

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ちょっと撮ってみたが、どうも、音はうまく入っていない。

野鳥のさえずりのような鳴りも聞こえたりで、落ち着くまでがなかなか面白いのだが・・・。

 

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薄茶器は、菊桐。

茶碗、猪飼さんの「初嵐」。寒くなったので、「白菊」からこっちに。

 

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菓子は、たまたまあった、笹屋伊織のバームクーヘン。

先週試しに買って、すでに試食済み。

どら焼きが、粉もんで美味しいので期待したが、それほどでもなかった。

和風バーム? かな・・・。

 

 

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干菓子、というわけではないが、次は、若菜屋の栗納豆。

これは、いつも、期待通り。

 

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替え茶器は、竹大吹雪。

 

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2017_10
06
(Fri)22:13

替え茶器。

雨の日は、竹大吹雪ではなく、溜薬器に。

 

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竹大吹雪よりも、紅葉した色。

 

 白露も時雨もいたくもる山は下葉のこらず色づきにけり

 

秋になって雨が降ると、なんとなくこの歌を思うので。

貫之の歌。

当時は、雨が紅葉をすすめると考えられていた。

もる山とは、守山(滋賀の)と雨が漏る山をかけている。

白露で、色づき(紅葉)するとしてるのも、ちょっとだけ、面白い。
雨が降って色づいていく、というこで、替え茶器を、紅葉の色をした溜薬器に。

 

『古今』では、この歌の次には、元方のこんな歌。

 

 雨ふれど露ももらじを 笠取の山はいかでかもみぢそめけむ

 

笠取山という名前の山は、笠を被っているので露も漏らないはず。なのに、なんで、紅葉してるのかな、って感じ。

名は体を表す、というか。

ちょっとばかり、言霊信仰の影響をみるような。

この二首、対になってる。

 

 白露も時雨もよく漏れるという守山は、だから、ふもとまですっかり色づいてるよなぁ 

 

と、感嘆する貫之に、

 

 そんなもんかねぇ。じゃ、雨が降っても笠を被っているという笠取山は、ほんのちょっとも露に濡れないはずなのに、なんで、紅葉してるんだろうね?

 

 なんて、感じかな(笑

なんとも、在原家の方らしい、切り返し(笑

 

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ハケメを流れと見立てて、流れと紅葉。

流れと紅葉の歌は、いっぱいある。

 

その流れを遡った先に見えてくる、桐の根元のわび住まい。

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それはそうと、ピジョン・ブラッドとはちがうけど、この薬器、ルビーのようにも見える。

あるいは、血でてきた、薬器。

なんて、妖しげ(笑

薬器、というのも、妖しげ。

その妖しげな薬器のなかの、緑の粉末・・・

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自然光だとぜんぜん、中は見えないけど、部屋の照明をつけるとなかがのぞき見れる。

 

2017_10
05
(Thu)22:47

風早中納言の桐の木の図。

2017の1月に買って、10月になるのを待っていた。

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下は、買ったとき、1月の画像。

猫柳は、正月の生け花の一部。

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桐の木があり、その根元に庵が結ばれている。

賛があって、「桐の葉も色かはりけり。かならず人の尋ねなけれど」(たぶん)とある。

いろいろと、意味のとれる賛。

 

宗旦に茶を習ったとはいっても、もとがお公家なので、侘びるといっても、むさ苦しいまでにはならないようだ。

奇麗さび、ともちがうが、侘びのなかにどこか風雅さ、優雅さがうかがえる。

 

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箱には、古筆家の極めなんかがあったり。

 

とにかく、絵も気に入ったけど、賛も気に入った。

「人がたずねて来なくても、桐の葉の色は変わったよ」と。

「桐の葉」がなにを意味するか、象徴するか、で、いろいろな読みができる賛。

たとえば、「自然」や「四季の移ろい」などともとれるし、あるいは、中納言自身ともとれる。

もっと拡げることもできる。

また、「色が変わった」ということも、いろいろな意味にとれる。

そういうところが、とてもおもしろいなぁ、と。

 

前にも書いたけど、軸の仕立てもよい。

いかにも偉そうな、荘厳な感じではぜんぜんなくて、そのあたりが、宗旦の弟子というところで軸にした人も意識をしたのだろうが、渋くて、品がある。

佗茶とはいっても、宗旦のようにむさ苦しくなく、どこか優美、風雅、そんな中納言の人柄を感じさせる表装だ。

 

さてと。

ただ、軸を鑑賞するために軸を買ったわけではなくて、ゆる茶の時に飾るため。

そこで、道具の取り合わせが、なかなか難しいかなぁ、と。

一番に問題なのは、釜。

今もっている釜では、どうか、と。

なにか特別な釜を、と思って探していたが、ぜんぜん、みつからない。というか、あまりにも、この軸を特別視しすぎてしまい、しっくり来るのが見つからない。

高ければいいってもんじゃないし、古ければいいってもんでもない。名工がつくったものならなんでもいいというわけでもないし、名工でなければならないというわけでもない。

結局、あたらしく買うのはやめて、今ある釜などであわせてみることにした。

 

最初に思いつくのは、菊水の釜。季節的にもいい。

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この釜は、ある意味、特別。

もともと窓が開いていて、漏っていたのをなおした。

また、鳴りも個性的。

 

その他の道具は、画像のとおり。

ただ、薄茶器は、はじめは、菊桐棗。

替え茶器で、竹大吹雪。ただし、ここは、溜薬器の方がいい。

溜薬器の赤は、紅葉。

この吹雪も赤く、紅葉とできるが、侘びすぎる。

この釜だと、庵の中でのお茶、という感じ。

軸にある山中の庵を訪ねて、そこで一服、という感じでたのしめる。

 

ただ、この菊水の釜は連続で使うことが憚られる。

ので、ほかの釜を、ということに。

次に思いついたのが、亀甲地紋棗釜。

 

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この釜は、品位や雰囲気が、軸とも菊桐棗ともよく調和している。

替え茶器は、溜薬器。

茶碗は菊水とおなじく、白菊。

 

こうしてならべてみると、釜が紅葉の山思えてくる。

そもそも、亀甲紋で棗型でたてながなので、これを、蓬莱山と見立ててもおもしろい。つまり、軸の庵は、蓬莱山のある一景というわけだ。

で、それなら鶴を飛ばしてみようと、はじめ棗を、曙棗にしてみた。

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が、どうも、この朱がよくない。なんとも、正月っぽすぎ(笑

また、秋の光にどうも映えない。

ので、菊桐棗に戻した。

すると、蓬莱山というよりは、亀甲紋がなにか紅葉のように見える。

なので、すなおに、紅葉の山にある庵、という感じで、たのしむことに。

菊水だと庵のなかに入った感じだが、亀甲だと、あくまでも外から。紅葉の山があって、その中腹にでもある庵をながめやっている感じで。

(この亀甲が、雪とも、花ともとれるので、山湖図で、雪月花というのも面白いかも、と中納言の軸とは関係ないが、今、ちょっと思いついた)

 

次に試してみたのが、ハケメ。

春には、桜川、とハケメが流れのイメージを喚起する。

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となれば、秋ならば、たとえば、龍田川、とか^^

と思うと、柚子肌が紅葉のように思えてきて、なかなかおもしろい。

 

(あと、これはふと思いついたのだが、このハケメは、ほかにも、たとえば、「滝の音は絶えてひさしくなりぬれどなこそ流れてなほきこへけれ」とか「みかのはら わきてながるる泉川 いつみきとてかこひしかるらむ」とか、『伊勢物語』の「芥川」とか、そんなのをテーマにして道具をとりあわせて、ゆる茶をするのも面白いかな、と)

 

薄茶器は、はじめ、菊桐。

そうすると、まあ、紅葉の川をさかのぼって、庵に着きました。という感じ。あるいは、亀甲とおなじで、紅葉の川の上流にある庵を眺めて、一服。

二服目に、替え茶器の、竹大吹雪に。

すると、この吹雪の侘びがきいて、庵の中で一服、となる。

寒雉の肌の侘びさかげんもちょうどいい感じ。

また、替え茶器を、溜薬器にするのもいいかも。

溜薬器は、次に使う釜への伏線という意味あいもある。

竹大吹雪も、まあ、紅葉ととれなくはないが、溜薬器の色の方がよりそれっぽい。 

 

いろいろ釜が選べる軸。


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