2016_08
30
(Tue)01:11

東京から来た人のお土産で、いただいた虎屋の水の宿(みずのやどり)。

虎屋の菓子を土産にもってくるとは、いい度胸してる(冗談)。

(ま、もともと虎屋さんは京都にあって、遷都の時東京へ移ったんだけど)


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箱の横にそもそも書き。

 

  夏には、小川のせせらぎや海辺の波音に涼を感じます。また、打ち水をすることで、暑さをひとときやわらげることができます。

  『水の宿』は、白道明寺羹と青琥珀羹を組み合わせたお菓子で、陽に照らされてきらめく渚や泉を思わせる意匠です。

 

 なんだか、ちょっと、テーマが曖昧な感じ。

 京都の菓子なら、たとえば、すっぱり簡潔に、「小川のせせらぎを表現しました」などと。

 

 さて、お菓子はというと・・・

 

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 下の△は、かぎや政秋さんの、黄檗。

 右上が、水の宿。

 

 ごめんなさい・・・。

 たぶん、これ、上下逆。

 箱の絵を見ると逆だから。

 しかも・・・

 そもそも書きを読まずに盛りつけてしまって、実は、水ではなく、空に見立ててしまって・・・。

 

 この濃いコバルトブルーは、どうみても、空で、道明寺羹のこの曲線と雰囲気が、雲にしか見えなくて・・・(絵巻なんかによく出てくる雲みたいだから)。

 京都の菓子で水のイメージだと、たとえば、亀末さんのふくみづ。

 あの色合い。

 この濃いコバルトブルーは、どうみても・・・。

 で、たまたま箱を見ていると、製造所が、なんと、静岡県。

 ああ、なるほど。

 だからこのコバルトブルーにこの道明寺羹の白。

 白砂青松の海辺の色。

 

 しかも、「水の宿」とは、はたまた、抽象的、というより、曖昧模糊とした銘かな、とも。

 「水の宿」といわれて、なにが思いうかぶか・・・。

 なんか、これといったものが思いうかぶかどうか。

 たとえば、「ふくみづ」と言われたとき、なにが思いうかぶか。

 人それぞれに思い浮かべるものは違っているとしても、これといったひとつのイメージが思いうかぶのでは。

 それにたいして、「水の宿」といわれて、なにか、これといったイメージがうかぶか。。。

 なんか、抽象的。

 それに、水そのものをあらわして「水の宿」とは、これいかに。

 「水の宿」といわれると、たとえば、石清水の滴る苔とか。

 すると、鶴屋吉信さんとこの「青苔」のようなお菓子なら、「水の宿」もまあよかろうが、このデザインでは・・・。

 

 「渚や泉」とあるので、たぶん、渚や泉、なのだろうけど。

 泉というのは柿田川の湧水で、渚は、たとえば、美保の松原とか。

 そもそも、渚や泉、って、そのふたつを同時になんて、欲張りすぎで、無理。

 ふたつを同時に、をしたいがために、「水の宿」なんて抽象的で、曖昧な銘をつけたのかも知れないが。

 だとしたら、この意匠でいいはずがない。

 どう見ても、昔ながらの絵巻の雲(すやり霞)の意匠そのまま。

 

 たとえば、「水の宿」というなら、「青苔」のほかにも、こんなのなら・・・

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 これは、亀末さんの琥珀。

 一休寺納豆が入っている。

 

 とにかく、小川のせせらぎ、海辺の波音、打ち水、渚、泉、とこれだけいろいろな、湧き水あり、淡水あり、海水あり、井戸水または水道水(打ち水)あり・・・なのだから、これらに共通する「水(の特徴、性質、イメージ)」 を抽出して、そのうえで、意匠を練らないと。

 そうでないと「水の宿」にならない。

 

 この意匠なら、ズバリ、「渚」ぐらいにしとけばよかったのでは。

 あるいは、道明寺羹を雪に見立てて、「渚のメリークリスマス(略して、「ナギ・メリ」)」とか・・・。

 

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2016_08
27
(Sat)20:41

8/20、高台寺「百鬼夜行展」のつづき。

「百鬼夜行展」で、高台寺の塔頭である圓得院さんにも。


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圓得院は、秀吉没後、ねねが、伏見桃山城の化粧御殿を移築して移り住んだのがはじまりの寺。

 

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たしか、秀吉好みだったという手水。

 

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本堂の庭。

「百鬼夜行展」関連では、応挙の幽霊の軸がなかなかよかった。

 

しかし、それよりもっとよかったのが・・・

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これは、圓得院さんのパンフ(いや、別に、このパンフ自体がいいというのではなく・・・)。

左は、寧々さんの像。

右は、長谷川等伯のふすま絵。重文。

このふすま絵がとてもよかった。

今では、こんなふうに地が黄色くなり、桐の紋が白く浮き出てしまっているが、

もともとは、白地で、桐は雲母だったとのこと。

その白地と雲母を雪に見立てての情景。

32面あるうちの4面が展示してあったが、人物や家や木々などの配置がとてもよくて、たしかに、雪の埋もれているのがところどころ覗いているといった風情。

頭の中で、その当時の白地と雲母におきかえると、ほんとに素晴らしかった。

こういうものが、さりげなく、展示してあるんだねぇ、京都のお寺さんっていうのは・・・。 

 

とはいえ、この素晴らしいふすま絵がどうして圓得院さんにあるのか、というと、ちょっと面白いエピソードが。

あるのだけど、めんどくさいので省略^^




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2016_08
23
(Tue)20:42

8/20に行ってきた、高台寺。

「百鬼夜行展」を観に行ったわけだけど、それよりも、庭や寺の建物や茶室などのほうが格段によかった。

 

庫裏。

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ちょっとした待合のような所があり、その近辺から、京都の北西から北山の方が眺められる。

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その待合からさらにすすむと、遺芳庵。

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わらぶきの屋根が面白い。

 

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で、遠州作の庭園(は、昨日の記事に。昨日といっても、アップしたのは今日か・・・)。

 

方丈の庭。

勅使門。

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この一風変わった砂盛りはなにを意味しているのか・・・。

ガイドの人に聞いたが、よくわからないとのこと。。。

 

石組みなど、遠州の庭園とは庭に対する考え方がちがっているが、ここはここでいい庭だった。

砂が海原、苔や石組みが浜や山水を表しているようだ。

勅使が来ると、砂盛りをこわして道をつくるのだとか。

 

遠州の庭園から山道を行くと、霊屋(おたまや)。

寧々さんと秀吉さんの木像があり、その寧々さんの木像の下の地下には甕棺に入った寧々さんが実際に埋葬されているのだそうだ。

静かに眠ってられるのかなぁ・・・。

ま、賑やかな方が好きだったりして^^

 

霊屋からさらに登っていくと、傘亭と時雨亭。

利休デザインの、待合と茶室。

 

待合の傘亭。 

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屋根の骨組みが竹で放射状に組まれていて、それが唐傘のようだから「傘亭」というとのこと。

内部の写真は、高台寺でもらったパンフに。

そういえば、以前どこだったか、屋根が竹で放射状に組んであった待合を観たけど、その手の屋根は全部、この「傘亭」を真似ているのだろうか?

  

時雨亭。

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ほんまの、板張りのあばらや。

二階建てで、二階が茶室。一階は、土間と床。お供が控えていた?

まあ、400年以上も経っているので、当時はもうすこしよかったのかもしれないが・・・。

パンフに室内の画像があるが、畳もない。

「待庵」などくらべものにならないほど、「時雨亭」が侘びている(笑

茶室と言うより、楼閣に茶室をしつらえた、といった趣。

時雨亭でだけの、特別な点前 があったのかも知れない。

 

傘亭から時雨亭への土間廊下。  

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土間に、自然石と瓦の面白い飛び石。

 

あまりにも暑すぎてゆっくり見れなかったのが残念。

是非また行って、ゆっくり観てみたい。

 

というか、時雨亭で一服してみたい^^

 

それにしても、ここまで侘びてくると、ほとんど物好きとしか言いようがないような。

待庵などだと、まだいろいろ、亭主は、じつはこうだああだと蘊蓄をたれたり、つかってある材木や造りなどいろいろ凝っていたりしてひそかに自慢したりできそうだが、ここまでのあばら屋だと・・・。

三方が蔀のようにいた壁をあげて解放できるようになっているので、月でも眺めながら、一服したのだろうか?

あるいは、木立のなかで、それこそ、木蔭の、山中の方丈の風情で。

 

 

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2016_08
23
(Tue)01:05

8/20に、高台寺の「百鬼夜行展」を観に。

門からして、こんな提灯が飾ってあったり・・・。


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百鬼夜行の絵巻や地獄・極楽の絵巻などがあったけど、それほどでもなかった。

ただし、「掌美術館」の方は行ってないので、そっちにすごいのがあったり。

圓得院もこみで、圓得院にも行った。

応挙の幽霊の図は、なかなか。

 

それにしても、特別展示のものよりも、高台寺は庭園に感動。

知らなかった。遠州作の庭園で、国の史跡・名勝に指定されているそうだ。

 

庭って言うのはこういうふうにつくるもんだよなぁ、っていう、ひとつの素晴らしいお手本といった感じで。


実際には、「百鬼夜行」で書院を通り、方丈を抜けてきたけど、今はこの庭園に絞る


遺芳庵を過ぎたあたりから・・・

 

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右に見える屋根が方丈。

左に伸びていくのが、観月台のある渡り廊下。

見えている池は、偃月池(えんげつち)。

 

で、「百鬼夜行展」があったので、ここから右手の書院に入り、方丈を巡って、観月台のある渡り廊下の横あたりにでてきた。

 

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東山の山並みも取り入れて。

それにしても、瓢箪みたいな起伏に、ぽつぽつと散らしてある石の配置が、またとてもいい感じ。

観るところをかえたら、東山の稜線と瓢箪の起伏が、もっとうまく響きあうところがあったのかも。


そのまま道なりに、開山堂前の中門へ。

中門をくぐったとたん・・・

 

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右手にひらける、臥龍池(がりょうち)。

これが、はっとさせる。

 

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いままで道すがら眺めていた偃月池はいったん見えなくなる。

開山堂の方へすすむと、また、起伏のむこうにすがたをあらわす偃月池。

 

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偃月池は石組みのある、まわりも起伏にとんだなかにある池。

一方、臥龍池は対照的。

中門を入ると、いままで石組みあり起伏有りの景観を観てきたのが、いきなり、偃月池は姿を消し、なにもない平らな臥龍池が右手に広がり、はっとさせられる。

石組みがあり、起伏に富んだ偃月池の景観のつぎに、まさか、このなにもない平らな臥龍池が現れるとは思ってもみないところに。

石組みや起伏に気をとられていて、その向こうまで観ようとしていないこともあるが。

同時に、臥龍池と対照的な偃月池も印象が深まる。

 

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開山堂から、偃月池、方丈を望む。

 

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一方、開山堂から、臥龍池を。

庭園を巡る人の目をどこに惹きつけるか、そして、移動に伴ってどういう景観を見せていくか、どういう景観を目の前に展開していくか、ということがよくよく考え抜かれていて、計算されていて、それでいて、そういう計算が鼻につかない自然な庭園。

今回は庭園のことなど思いもせずにいったので、気づかなかったこともまだまだあるに違いない。

また、機会があれば、というか、機会をつくって、是非行ってみたい。

 

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なぜか、偃月池の側だけにあった灯籠。

欠けたり、苔がむしたりで、なかなか風情があった。

 

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2016_08
21
(Sun)20:34

いちま お着替え。

野分の絽の単衣に。

 

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今回は、ちょっと上村松園風の着付けで。

 

帯の結び目大きめ(もっとも、いちまはいつも大きめだけど)。

帯の幅も広め。

 

衿元ゆったり・・・

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袖口も長襦袢を出して。

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裾も長襦袢を出して・・・

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なんとなく、たおやか、松園の絵に出てきそうな表情?^^

 

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2016_08
11
(Thu)21:07

梅雨が明けたとおもったら、いきなり暑くなって。

でも、なかなかなひまがなくて、いちま、絽の単衣をずっと着ていたのが、やっとお着替え。

着替えたのは、8/7。

いつもなら、竹仙のゆかたからだけど、暑いので、いきなり、伊右衛門浴衣^^

帯は涼しそうに、これかな・・・


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いつもにっこり・・・^^

 

でも、なんか、いつもはどこ吹く風と涼しげないちまの顔もほんのり赤くなって、暑そう?

ただ、光の加減なんだけど・・・ね。

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2016_08
11
(Thu)20:58

翠滴  亀末廣


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翠滴(すいてき)という銘は、例によって、僕が勝手につけた。

(亀末さんところは、上生に、特にこれという銘をつけて売っていないので。聞けば、一般的な銘をおしえてくれる)

 

これは、羊羹?

白小豆餡と寒天でてきているわけだけど(もちろん砂糖なども入っている)、やわらかさ加減が、羊羹と言うよりは、白餡に近い。

羊羹にありがちな、どっしりかんや重みや密な感じなどもなく、やわらかめで、かろやか。

もちろん、水羊羹のような感じでもない。

店の人も、「これはなにでてきてるんですか?」とこちらが聞くと、「餡と琥珀でてきた、羊羹のようなものです」と教えてくれたが、この「羊羹のようなもの」という含みが、この食感ということなのだろうか。

とにかく、羊羹、とは言いがたい。

水羊羹でもない。

琥珀でもない。

不思議なお菓子。

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2016_08
11
(Thu)20:40

粟羊羹  亀末廣


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亀末さんの粟羊羹。

7/23に買ってきて、翌日、食べ始めた。

最近、やっと、ブログ書く気になったので、アップ。

 

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端っこ。

うちがわが銀紙の包装に流し込んであるので、上の方がこんなふうに寒天が浮いている。

 

全体はもっちりとしていて、それでいて、粟粒のひとつぶひとつぶが泡のようにぷつぷつしている感じがする。

噛むと、ぷちぷちと泡粒が弾けているような感じまで。

こんなふうに粟粒ひとつぶひとつぶのぷちぷちが感じられるのには、驚き。

いつものことだけど、亀末さんのお菓子は、目から鱗。

粟羊羹のひとつのお手本のような。

 

食べ終わるまでに2週間ほどかかったが、だんだん、もっちり感は増していった。

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2016_08
11
(Thu)20:21

黄檗 かぎや政秋 (烏羽玉 亀屋良長 と)

 

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今日のゆる茶で(三角のが、黄檗)。

黄檗は、普段はきな粉だが、夏限定で、黒蜜つき(きな粉もついている)。

黄檗じたいは、粟のつぶつぶ感はなく、しっとり、なめらかで、それほどもっちりでもなく。

黒蜜をかけても、目だって美味しいくなるというわけではなく、個性が出るわけでもなく、あえて黒蜜をかけることもないような。

やっぱり、きな粉の方が美味しい。

 

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2016_08
10
(Wed)21:42

7/24に、文博の「ダリ版画展」にいった。

で、8/6に京都市美術館の「ダリ展」。

とうぜん、「ダリ展」というタイトルからしてこっちがメインデッシュのつもりだったんだけど・・・。

いまいち。

版画などもあったが、「版画展」の版画の方が完成度も高かった。

まあ、その中で、「アリス」の挿画はよかったけど。

 

総じて、「版画展」の方は、天才ダリ全開。

こっちは、凡才ダリ列挙、みたいな・・・。ああ、ダリでもこんな作品もあるんだ・・・(テンション下がった・・・)。

 

ただ、今回の展示で、ぼくがひときわひかれたのは、「ウラニウムと原子による憂鬱な牧歌」(1945)。

原爆に衝撃を受けたダリが描いたということらしいが、ダリの絵には珍しく、ダリ自身の感情が伝わってきた。

原爆など、核への恐怖。

その恐怖は、「ラファエロの聖母の最高速度」(1954)にも、影を落としているように感じた。

そして、おなじ1954年の、「炸裂する軟らかい時計」。どうやら、ダリの精神世界は、原爆によって崩壊してしまった、ということらしい。

おなじ年の、ドン・キホーテの挿画も、やたら、炸裂している。

それが、「アリス」や「神曲」へと、じょじょに落ち着いていったのかな、と。

 

あまり感情(移入)を感じられない絵が多いけど、ガラを見ると、ダリがガラをどのような眼差しで見ていたのか、というのが伝わってくる。

そして、知らず知らずのうちに、ダリとおなじ視線でガラを見ている自分に気づく。

 

「シュルレアリスム時代」の絵は全体的にまあまあのものが展示されてたけど、もうひとつ、ダリらしいインパクトのある絵が欲しかったなぁ。。。

 

でも、まあ、ダリの絵って、屋外が舞台になっているのは、風景画としてとてもいい。

窓からのぞき見ているみたいで。

一枚欲しいな(笑


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