2018_11
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(Sat)01:31

日之丸釜

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庄兵衛の阿弥陀堂釜があまりにもよかったので、、、。
おなじく下間庄兵衛の釜。
京釜は、阿弥陀堂、尻張り、丸釜が代表的なもので、阿弥陀堂と尻張りはあるので、丸釜が欲しいなぁ、と。
ただ、萬字が小丸釜なので、かぶらないように。
とても綺麗な日の丸釜が出ていたので、買ってしまった。
今日届いた。
 
 
PB090343.jpg 
 
共箱には、「日之丸 
        但 三井八郎右衛門所持 
          日之丸釜 寫     」
とある。次の行にもなにか文字があるけど、読めない。釜師の名前だろうか。「五」のような字も読めるが、「(名越)弥五郎」か「(大西)五郎左衛門」か。「五」のような字のうえに一字あるように見えるので、「弥五郎」のほうだろうか。
それはそうと、読める範囲内でわかることは、この釜は三井家所蔵の日の丸釜の写しだと言うこと。
名高いものらしい。ただ、それは辻与次郎作の日の丸釜で、「五」はつかない。
とすると、作った年だろうか?
 
日の丸釜というのは丸釜よりも、丸い釜。
 
PB090309.jpg 
 
釜鐶はさびさび。
古い茶巾で錆をふきとった。
PB090353.jpg 
 
肌が素晴らしい。
PB090351.jpg
とても繊細で気品がある。
 
羽おちも、丹念に落としてある。
丸い釜なので、ぎざきざと残したりしていない。 
PB090352.jpg 
 
シンプルで美しいフォルムに繊細で豊かな肌。
京釜の極み、みたいな^^
 
PB090315.jpg
底も繊細。
火包みが挽き肌になっているが、挽き目も繊細。
 
阿弥陀堂で比較すると、ふたつの釜の違いがくっきり。対照的。
PB090356.jpg 
 
阿弥陀堂は変化に富んだ豊穣な肌。
冒険心が満ちあふれている。
スリリングでもある。 
PB090349.jpg 
 
日の丸の方は、繊細で整っていて、気品も備えている。
阿弥陀堂よりもみずみずしい、若い肌。
これが風化すると阿弥陀堂のようになるのだろう。
といって、実際にそうなるわけではない。
あくまでも、釜師のイメージを具現したものなので。
釜がどう年をとっていくのか、肌がどう歳月を重ねていくのか、すべてその釜師のもつイメージの表現。 
PB090351.jpg
 
全体の印象も、阿弥陀堂の方は、ワイルドな感じ。
日の丸は都会的洗練。
 
羽おちも阿弥陀堂の方は、女性的で色気があるけど、ぎざきざとさせてある。
 
これが、入れ替わっていたら・・・。
日の丸にこの阿弥陀堂の肌。
阿弥陀堂にこの日の丸の肌。
それでもわるくないかもしれないが、阿弥陀堂はおとなしくなって面白みがなくなり、日の丸はちょっとむさくなりそう。
このマッチングも絶妙。
このフォルムにこの肌という組み合わせは、譲れない感じ。
それにあわせた羽おち。
また、鐶付も阿弥陀堂はすり減ってカタチがぼやけたような鬼面。
日の丸はかっちりとした鬼面。
これもよい。 
蓋も、阿弥陀堂の方は、縁がへこんでいるところがある。ぶつけたのではなく、どうやら最初からそのように作ってあったのでは、と思われる。
日の丸の方は綺麗な円。

画像ではいまいちだけど、実物は、ほんとに、目を疑う。
この釜が、うちにある、って。。。
値段は、4万しなかった。それも信じられない。
40万でも安すぎるくらい。この五倍くらいしてもいいんじゃないか、って。
まあ、価格なんてその時々でかわる相対的なものだから、今はこんな価格なんて。
僕的には絶対値としてそのくらいの価値があってもいいかな、と。
もっともそんな価格だったら買えないわけだけど。
 
阿弥陀堂につづいて、下間庄兵衛の釜。
大西系の釜や名越の釜より、好み。というより、やばすぎ(笑
武家好みではなく、宗旦風のむさいわび・さびではなく、都会的に洗練されたわび・さびとでもいうか。

PB090322.jpg
 
この角度でも、輪郭の美しいこと。 
PB090332.jpg 
   
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